・「日本独自の知恵『権利変換』」
「当時(昭和44年)こうした法律(再開発法)が作られたことは大きな一歩であっ
た事は間違いない。とくに日本独自の「権利変換」という仕組みのもつすごさに、後
年やっと気づいた。さすがに当代一流の学者達の考えは深い。
再開発法は、三分の二の賛成で再開発組合が設立されたら、組合が自ら事業の推進権
を持ち、権利変換に進むことができると定めている。権利変換によって従前の資産は
自動的に再開発後の建物に移り、明け渡さない場合は自動的に不法占拠となる。つま
り、司法の手で退去させることができるし、行政代執行の対照にもなるのである。
ただ、当時はこの法律の本当のすごさを行政も住民もわからなかった。私自身も、実
際に実行してみるまで十分理解していなかった。」
(「ヒルズ挑戦する都市」(森稔(森ビル社長)著、朝日新書))
→六本木ヒルズを作った森ビルの社長さんでも、当時は再開発法のことがあまりよく
分かっていなかったとのこと。
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